[一言]:色の数値化は、”絶対音感”を手に入れるがごとし
- 気に入った色を伝えること、もらうこと、共有することができる
- 写真の編集やリタッチ時に、環境その他の影響によらず、常に安定した色再現の表現が可能
- 色の凡人ならば情報量で勝負するべし
”色を見る能力”について
音を聞く能力に個人差があるように、色を見る能力にも個人差がある.おそらく味覚もふくめ5感(もしかすると6感)全てに個人差があるのは間違いない.私の音に関する能力は、おそらく人並みかそれに達していないかもしれない.もちろん”絶対音感”など持ち合わせていないし、ギリギリ音痴では無いかもしれないけど歌わせれば音程もちょっとあやしいかもしれない.また、色を見る能力に関してもそれほど優れているとは思えない.L*a*b*空間を指標にしたら比較色差感度に関して人並み、絶対的な色の記憶能力に関しては自信があるとは言えない.
芸術方面に進んだ知人によれば、かの大学では「100種類のグレーを作れ」などの課題があるらしい.音楽同様、ある程度は訓練によって鍛えられる部分があるだろうが、やはり色を見分ける、記憶する、表現する能力には個人差があるし、人間の能力には日時や体調、疲労などによってばらつきが生じる.そのため、業務上のフローで「色」を管理したい場合には色の数値化が必要となる.そして最も広く汎用に使われているのがLab色空間だと思われる.
Lab空間 [CIE L*a*b* (CIE LAB)]

[https://ja.wikipedia.org/wiki/Lab色空間#/media/ファイル:CIELAB_color_space_front_view.png]
すでに世の中にある情報以上に、Lab空間のことを分かりやすく伝えることはできない.ぜひ自分に合った素晴らしく有意義な情報を探して欲しい.あえてひとつお勧めするならば、KONICA MINOLTAの「楽しく学べる知識袋 > 色彩雑学」は、非常に有意義な情報がまとまっている.Lab空間ならば、まずは、「色の数値化には、表色系を使用します。1」を見ると大方の雰囲気が分かると思う.
概略を記す
- L*a*b*色空間は3次元で、明度をL*、色相と彩度を示す色度をa*、b*で表す
- a*は、Green <-> Red、b*は、Yellow <-> Blue方向を表現している
- L*は明暗を表しており、L*=100は白、L*=0は黒
- a*、b*は数値が小さいほど彩度が低く、a*=0, b*=0はグレースケールの世界
- L*a*b*色空間は人間の目の非線形性を疑似しており、色空間中の距離が人間の目が感じる色差とある程度同じになるように作られている
もちろんこの測色系を使うためには、L*a*b*の数値を知る必要がある.測色器はかなりお高いのだが、Macのディスプレイに表示されている画像なら、”Digital Color Meter”で数値を得ることができる.
Digital Color Meter
Mac OSのどのバージョンから存在したのか分からないのだが、OS付属の標準アプリケーションとして[アプリケーション]>[ユーティリティ]にある.起動すると、マウスカーソル位置の色情報を表示してくれる.情報は各種あるが、もちろんお勧めは「L*a*b*で表示」.私はモニターの右下に出しておく事が多い.


編集作業中のLightroomやDigital Photo Professionalのウインドウの下に隠れてしまっても大丈夫.数値の部分が見えていれば正しい色情報が表示される.表示された色情報は、数値をテキストとしてコピーしたり、色を画像としてコピーすることができる.私は微妙なグレーや”はだいろ”部分を数値で確認することが多い.これで画像に撮し込んだ、手持ちのグレーカードやColorChecker類の色差が抑えてられている.
目の前に見えている色の測色値を知る必要があるのか?
目の前に見えている色の測色値を知る必要があるのか?と思う方もいるかもしれないが、コレがよく考えれば結構必要となる.
- そのモニターはキッチリとキャリブレーションされているだろうか?
- 外光の影響を受けない環境で使えている?
- 写真の編集やリタッチ時に、毎回同じ色を表現できているだろうか?
- R,G,Bの%値で、色を想像できるだろうか?
- 表示されている色Aと色Bを、ほぼ同等と判断して良いのだろうか?
- 多くの人が感じる好ましい色が表現されているか?
全ての人が色を数値として知る必要があるのかは分からない.しかし、これらを少しでも気になったり、思うところがある方は、一度使ってみることをお勧めする.
L*a*b*測色系とDigital Color Meter
色に関する話をする場合に、同じ色空間に関する知識があれば、より具体的な表現を共有することができる.そしてDigital Color Meterがあれば、常に目の前の色を数値として捉えることができる.たとえばクライアントから何かしらの色指定されている時に、どのステップでも常にモニターできているので作業しやすい.なにより色が数値で分かるのは安心感があるし、スクリーン上で、気に入った色があったときにも数値としてGetする事ができる.
一つ気になっていることがある.Windowsでも同等のことができるユーティリティーを探している(良く質問を受けるがL*a*b*を表示できるモノがなかなか見つけられない).ご存じの方はぜひ教えて頂きたい.お願い致します.


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