[結論]:EOS R / RPで、ISO / 色温度まで含めたフルマニュアル操作を目的とする以外でコントロールリング付を選ぶ理由はないだろう
- EOS R5/R6にはサブ電子ダイヤルが2つあり、フルマニュアルで使う場合でもカメラのインターフェイスだけで十分にダイレクト感がある操作が可能
- コントロールリングはマウントの根元にあるので、望遠レンズをホールドしている状態では回しにくい
- マウントアダプターのコントロールリングは、鏡筒から飛び出したデザインのため、不用意に動いてしまう場合がある
- コントロールリング付きは20g重くなる、わずかではあるがもともと余計なオーバヘッドなので軽い方が良い
- コントロールリング付きは希望小売価格でちょうど2倍と価格が高い
- コントロールリングがない方が、デザイン的にスッキリして美しい
EOS Rシステム
EOS R5を導入し、すでに撮影にはRシステムを中心に使っているがRFレンズがまだまだ揃っていないので、しばらくはEFレンズを流用していくことになっている.EFレンズを使うにあたり、一昨年、EOS Rを導入した際に、コントロールリングマウントアダプター EF-EOS Rを導入して使ってきた.R5と共にEOS Rをサブ機として持ち出すことも考慮して、今回、二つ目となるマウントアダプターとしてコントロールリングのないマウントアダプタ EF-EOS Rを導入した.ちなみに、マウントアダプターもなかなか品不足で、納品まで2,3ヶ月かかっているようだ.
Rシステムに移行するに当たり、二種類のマウントアダプター、どちらを選ぶか迷っている人がいるかもしれない.コントロールリング付きのマウントアダプターを2年間使ってきて、今回、コントロールリング無しを入手した私の使用感をまとめておく.
マウントアダプターについて
マウントアダプター EF-EOS Rは、EOS RシステムでEFレンズを使うことが出来るアダプターである.使うレンズによっては多少撮影機能のスペックダウンをする場合もあるが、基本的には全てのEFレンズをそのまま使うことができる.Canon製以外の手持ちのレンズを付けてもIIS以外は動作に問題ないようだ.もちろん旧型の328や重たい428を付けてもガタつくこともなく安心して使うことが可能.スペック表によると、防塵防滴となっている.
コントロールリングマウントアダプター EF-EOS R [Canon / Amazon]
- 希望小売価格:33,000円(税込)
- 質量:約130g(本体のみ)
- リングは、高さ約1.5mm、幅約8mm(写真のロレット加工部)
- クリック感があるが、やや軽めの操作性
- マウント周囲に金属シリンダーデザインがある

マウントアダプター EF-EOS R [Canon / Amazon]
- 希望小売価格:16,500円(税込)
- 質量:約110g(本体のみ)
- 外観は黒一色でシンプル

違いはコントロールリングの有り無し、価格、重さの他に、外観が少し異なる.RFシステムは、RFマウントの意匠(?)として、マウント周囲に金属シリンダーデザイン(グレーの金蔵光沢がある部分)がある.(参考:「新生EOSを告げる、マウントコアデザイン」)この金属シリンダーはカメラ側のマウントと、RFレンズ側の両方に付いている.RFレンズならば、現状、最も価格の安いRF50mm F1.8 STMにもしっかり存在ので、マウントアダプター EF-EOS Rにこの部分がないのはちょっとした例外といえそうだ.

コントロールリング
「開発者インタビュー」によると、コントロールリングは、新マウントの通信システムを利用したRFマウント特有の機能だ.レンズ側に付いているにも係わらず、カメラからカスタマイズができるのは新通信システムの恩恵らしい.このダイヤルにはEOS Rで9種類、R5ではなんと18種類もの機能割り当てができる.これはダイヤル系操作部のカスタム割り当て数として最大である.EOS Rでは、Av / Tv/ ISO / 露出補正に割り当てが出来るが、それぞれ”ダイレクト”な割り当てと、測光ボタン(通常はレリーズ半押し)を押しながら操作できる設定がある.私自身は、ISO感度に割り当てていた.機能を割り当てる場合には、以下の理由により”測光ボタンを押しながら”を設定する事をお勧めする.
マウントアダプターのコントロールリングは、とにかく知らないうちによく動いてしまう.操作部はカメラ底部より約5mm程度内側に位置するが、ロレットが刻まれたリング自体がアダプタ本体より約1.5mm程度高くなっているためだと思われる.リングはクリック感があるものの操作性は極めて軽く、服などにすれただけで容易に回ってしまう.もちろんマルチダイヤルロックのロック対象となっているため、LOCKボタンで制御できるし、背面のサブ電子ダイヤルもよく回ってしまうことはあったが、それよりもかなり頻度が高い印象だ.
EOR R / R5の操作系比較
EOS Rの操作系
EOS RはSETボタンとQボタンが兼用されているため、私がいままでEOSを使うときにISO感度に割り当ててた「SET + メイン電子ダイヤル」が事実上使えない(Qを使わない前提なら使用可能).背面のサブ電子ダイヤルがないが、左肩部にサブ電子ダイヤルがあるため、ダイヤル自体の数はかわらない.やや微妙だが、とにかく割り当てのカスタマイズ機能が多いM-Fnバーがある.私の設定は下記.
- メイン電子ダイヤル / サブ電子ダイヤル:Av / Tv
- コントロールリング:ISO(測光ボタンを押しながら)
- M-Fnバー:色温度
EOS Rでは、M-Fnバーを使う前提でもコントロールリングを使わないと、色温度を含めた4種類のダイレクトなマニュアル操作ができない.マニュアル色温度設定かISOのどちらかをあきらめれば、コントロールリング無しで使いこなせる.ただし、やや微妙なM-Fnバーを使う前提となるため、コントロールリング付きマウントアダプターを使う価値があるかもしれない.
EOS R5の操作系
通常のEOS系と同様にQボタンとSETボタンが独立している.さらにサブ電子ダイヤルが2つありそれぞれに異なる設定を割り当て可能.M-Fnバーは無くなったが、U.I.としては十分な操作系が実装されている.私の設定は下記.
- メイン電子ダイヤル / サブ電子ダイヤル1:Av / Tv
- SET + メイン電子ダイヤル:ISO
- サブ電子ダイヤル2:色温度
EOS R5では、基本ダイヤルだけで4種類のマニュアル操作を全てまかなえる.
RにしてもR5にしてもM-Fnボタンに「ダイヤルファンクション」を割り当てれば2タッチのコントロールを設定できるので、今度その使いこなしに関して書こうと思う.
コントロールリングマウントアダプター EF-EOS Rの存在価値
コントロールリングは、RFマウントの新しい機能である.EOS R5では18種類もの割り当てが可能で、事実上3つめのサブ電子ダイヤルとして機能する.一方で、マウント根元にあるダイヤルはやや操作しにくい上に使っていないときに動きやすいという欠点もある.
現状の私はマウントアダプターとしてコントロールリング無しをメインで使っている.二台持ち出すときには、EOS Rにコントロールリング付きを使うが、コントロールリングの機能は使わないことが多い.RFレンズでも比較的価格が抑えられたグループにはコントロールリングはフォーカスリングと兼用になっており、私はフォーカス機能を選択している.
すでにRシステムに移行しているなら、なんだかの判断基準でマウントアダプターを入手している事だろう.もし今後EOS R5/6を手にするなら、普通のマウントアダプターをお勧めする.その差額に若干プラスして、RF50mm F1.8 STMを入手して欲しい.マウントアダプターのコントロールリングより多くの素晴らしい経験を得られるだろう.
もちろん、私はコントロールリングを否定しているわけではない.R5でも3つめのサブ電子ダイヤルを効果的に使えるシティエーションもあるだろうし、今度もさらに新しいコントロール機能が加わるかもしれない.とくに操作系が乏しいEOS R / RPをEFレンズメインで使う場合には、コントロールリング付きのマウントアダプターを導入した方が操作系の幅が広がるのでお勧めできるポイントかもしれない.
最後に一つ、ボタンを押しながらメインダイヤルの操作を行うカスタマイズは、ダイヤルカスタマイズではなくボタンカスタマイズに設定があるのでご注意を.


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