[一言]:おそらくNikonは今後純正品として自社開発のストロボを作ることがないと考えられる
- Nissin Digital、Profotoともに、ストロボを中心としたライティング機材のメーカーである
- Nikon Z9のシステムチャートには、”スピードライト”のエリアに、「スタジオ用フラッシュ」として(Nissin Digital / Profoto)の文字が入っている
- カメラメーカー純正ストロボが製品的に難しい面がある
- 今回の協力関係について「協業(cooperation)」という言葉を使っている
ニッシンジャパン株式会社およびプロフォト株式会社との製品における協業のお知らせ
Nikonは先週「ニッシンジャパン株式会社およびプロフォト株式会社との製品における協業のお知らせ」という発表を行った.先日「CANON使いの、GODOX V860 III ファースト・インプレッション」の中で「もしかしたら、Nikonは今後、純正ストロボを開発しないのかもしれない」と書いたが、その直後の発表に私自身も若干驚いている.
協業の中身
発表の内容としては、「スピードライトおよびスタジオ用照明機材製品における協業」であり、その目的として「ニコンのミラーレスカメラと組み合わせた際の互換性がより向上します」とされている.現状、どちらのメーカーも、すでにNikon用と称したストロボを発売しており、互換性に関して大きな問題があるとも思えないが、より細かい点が改良されるのかもしれない.
Nikonとの協業、Profoto側の発表は「Profoto と Nikon が協業を発表」.特に具体的な内容は書かれていない.また、Nissin側の発表では、「株式会社ニコンがニッシンジャパン株式会社との製品における協業のお知らせを発表しました。」とあり、内容はNikonの発表ページへのリンクだけだ.
SONYとの違い
SONYとProfotoは2016年に同様な発表をしている.ProfotoのWebページによると「ProfotoとSonyがコラボレーションを発表」となっている.書かれている内容は、今回のNikonとの協業発表とほぼ同じだ.ProfotoとSonyの協力関係は、SONY独自のアクセサリーシューにProfotoの無線システム(Profoto AirTTL)を対応させるためのコラボレーションだと思われる.レンズ通信の仕様をオープンにしたSONYならばアクセサリーシューの方も積極的に開示していたことだろう.SONY仕様のProfoto製品が、独自の特殊な通信をアドバンテージとして利用しているとは思えないが、独自のアクセサリーシュー仕様を公開することにより、Profoto側は安心して積極的にSONY対応製品を投入できたに違いない.
一方、当時のSONYと異なり、どちらの会社も、すでにNikon用と称したストロボを発売している.また、Z9のアクセサリーシューは従来タイプが使われており、独自仕様が追加された気配もない.
これは何を意味しているのか?
collaborationとcooperation
今回NikonはProfotoとの協力関係について「協業(cooperation)」という言葉を使っている.一方、2016年のSONYは”collaboration”としていた.Porfotoのページでは似た内容の発表であるがキッチリとかき分けてある.これらは同じような意味がある単語だが、調べてみるとニュアンスはだいぶ異なるようだ.
「英語たいむ」さんによると、どちらも「協力する」という意味はあるが、”collaboration” と同じく「共に力を合わせる(掛け合わせてさらに新しいものを生み出す)」のニュアンスがあり、 “cooperation” は『(片方が必要としてる)足りない部分を補いあう』というニュアンスを持つらしい.その意味では、まさしくNikonが”足りなくなる部分”を補うためのcooperationなのだと符に落ちた.
Nikonは今後、純正ストロボを開発しないのかもしれない
NikonがNissinおよびProfotoとの協業を発表した.どちらも、ストロボを中心としたライティング機材のメーカーで協業内容も「スピードライトおよびスタジオ用照明機材製品における協業」とされている.もともとカメラメーカーの純正ストロボはコスト面で不利な状態にあり、さらに3rd Party製のストロボに比べLi-ion化なども大きく後れを取った.すでに、Nikon Z9のシステムチャートには、”スピードライト”のエリアに、「スタジオ用フラッシュ」として”正式に”(Nissin Digital / Profoto)の文字が入っており、これは以前よりコラボレーションをうたったSONYにも無い対応だ.
これらのことから、おそらくNikonは今後純正品として自社開発のストロボを作ることがないと考える.Z9が史上希に見るバックオーダーを抱えて大ヒットのウワサがあるとはいえ、近年のNikonの苦しい状況や、カメラ業か全体のシュリンク、Godoxを中心とした3rd Party製ストロボの躍進を考えれば、今、まさに潔い決断なのかもしれない.


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