[一言]:カメラ業界で統一された新用語にすることが必要だと考えられる
- Master / Slaveという用語はデバイスやプロセスの主従関係を表す目的で使われてきた
- Master / Slaveが奴隷制度を彷彿させることから使用を禁止する動きは以前からあった
- BLMを発端に、世界的に推奨されてない言葉として定義されていくようだ
- Master⇒Commander, Slave⇒Receiverと統一するべき
GodoxのV860 IIIとV1のU.I.を比較したら、一部のみ違いがあった.スレーブのスタンバイ時間を設定する[Sv STBY]の項目が⇒[RX STBY]、マスターストロボとなって場合に発光するかどうかを選択する[MASTER]項目が⇒[TX]となる.ちなみに、Canon製ストロボだと、600EX IIでは[MASTER], [SLAVE]と表示される部分が、EL-1だと[SENDER], [RECEIVER]と表示される.
今更だがムーブメントを確認してみる
大きなムーヴメントの発端は、BLM (Black Lives Matter)のようだ.BLMは、2020年5月に発生した”黒人男性と白人警官が関連する事件が世界的に広がるきっかけとなったが、発端は2013年の黒人少年と白人警官に関連する事件となっている.
Master / Slave(マスター / スレーブ)という言葉は、黒人奴隷制度の事のみを表す言葉では無いと思われるが、古くからいろいろな論争になっている[wikipedia].結果的にBLMムーブメントに押される形で、同年6月には、IT系企業やオープンソース団体がWhite List / Black Listと共にMaster / Slaveという用語の置き換えを進めることになった.ストロボシステムで使用される、Master / Slaveという用語もコンピューター・ソフトウエア業界で使われる意味合いと同様にデバイスやプロセスの主従関係を表現しているものだ.カメラ業界を調べてみると、Master / Slaveの置き換えは2020年より早い段階から進んでいるように思われる.2020年を境に、今後は完全な置き換えが行われるだろう.
カメラ・ストロボ業界の対応
オープンソース団体は、Master / Slaveに変わる言葉を適宜、適当と考えられる名詞に置き換えていくようだ.カメラ・ストロボ業界では現時点で置き換えは完了している.ところが・・・
| メーカー | Master代替 | Slave代替 |
| Nikon | Commander | RemoteFlush |
| Fujifilm | Commander | RemoteFlush |
| SONY | Commander | Receiver |
| OMD | Commander | Receiver |
| Nissin | Commander | Receiver |
| Canon | Sender | Receiver |
| Godox | Transmitter | Receiver |
多くのメーカーでMasterの代替としてCommanderを使っているにもかかわらず、CanonとGodoxは独自の名称となっている.TransmitterはともかくSenderという名称はいかがなものか.一方、Slaveの代替はRemoteFlushとReceiverに分かれている.ちなみに、ProfotoのワイヤレスシステムであるAir Remoteは、並列接続のシステムとなっており主従関係は存在しない.
オフカメラストロボのMaster / Slave (マスター / スレーブ)問題
オフカメラストロボの主従関係を表してきたMaster / Slaveは、近年、異なる言葉に置き換えられてきた.この際、足並みがそろわなかったのか、気にしなかったのかはわからないが各社で使用されているワードが異なる結果となっている.このような事があると、共通する表現としてMaster / Slaveを使い続けてしまう恐れがあり、世の中の動きから遅れることになりかねない.今からでも遅くない、カメラ・ストロボ業界として統一した用語に揃える動きが必要だ.現状、各社で使用されている用語を見ると、Master⇒ Commander, Slave⇒ Receiverと統一するのが良いのではないだろうか.
* Title Photo: “Cold Moon”@20211219, EOS R5 + RF800mm/F11(Crop)


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