信越トレイル スルーハイク:DAY 03 [桂池テントサイト – 光ヶ原キャンプ場]

桂池 – 仏ヶ峰登山口 – 仏ヶ峰 – 小沢峠 – 鍋倉山 – 黒倉山 – 関田峠 – 光ヶ原キャンプ場

  • 2022年夏、信越トレイルをスルーハイクした:3日目
  • 高温・高湿度に体力をうばわれながら
  • ぬかるんだコンディションに足を取られながら進む
  • ブナの枝に行く手を阻まれながらのトレイル
  • いや”ブナはそこに住んでおり、わたしが通らせてもらっているのだ”
  • 歩行距離: 15.8km / 総上昇量: 1,095m / 総下降量: 933m
  • 信越トレイル スルーハイク:ZERO [概要・計画・目次]

DAY 3

雨は夜半過ぎにピークを越えて、朝方はかなりマシな状況になっていた.避難小屋の朝は非常に快適だったが、小雨は降り続いているため、残念ながら中に吊した服類は全く乾いていない.予報では蒸し暑く、途中で晴れ間が出ることもありそうなので、湿ったままのウエアを着て、レインジャケットを羽織る.

今日の目的地は光ヶ丘キャンプ場.Section-4の終点”関田峠(せきだとうげ)”から500m程トレイルを進んだ後、1.0km程下ったところに位置している.今いるSection-3の残り3km程度を含め、Section-4 + 5km程度の行程だ.

桂池 – 仏ヶ峰登山口 – 仏ヶ峰

小雨の中を7:00前にスタート.降り続いた雨でぬかるんだ足場の山間のトレイルをぬけて仏ヶ峰登山口(ほとがみね)を目指す.8時台だが気温は30℃、湿度はおそらく100%に近い熱帯雨林のようなコンディション.朝からタップリ汗をかきながら、仏ヶ峰登山口へのステージに突入する.それでもスタート直後の林道や林の中を歩くのは非常にスムーズな感じであったが、スキー場のゲレンデに出るための急登がぬかるみとなり足を取られる.休憩を入れながら時間をかけて通過するしかない.

戸狩温泉スキー場上部のゲレンデを登り始めると、一転して晴れ間がのぞき、徐々にペースを上げていく.ゲレンデ上部の開けた場所で、濡れた服を乾かしつつ早めの食事休憩を入れた後、仏ヶ峰山頂に11:30到着.

ぬかるんだトレイルでの休憩時には、ちょうど都合良く張り出たブナの枝にザックをかけることができるので都合良かった.今回持っていたのは、BEALの120cmダイニーマスリング[Amazon]とPETZLEのカラビナ[Amazon].ただし今日はこの後、この張り出したブナの枝に非常に苦労することになる.

仏ヶ峰の山麓では、ちょうど晴れ間が広がり、衣類を干しながら休憩をとった.今日のブランチはリゾッタ・ガーリック味[mont-bell].リゾッタはアルファー米系より、しっかりとした味付けになっているのと、調理時間が短い(3分)ため昼食にも向いている.


仏ヶ峰 – 小沢峠 – 鍋倉山

ゲレンデ最上部の休憩地点では、トレランのグループとすれ違った.久しぶりの挨拶.近く大会があるらしく下見がてらのトレーニングとのこと.軽量装備とはいえ、この湿度と気温の中、かなりのスピード.彼らの背を追うようにして、休憩地点から尾根道を1km弱登ると仏ヶ峰となる.残念ながら展望はない.

仏ヶ峰から鍋倉山は、3.5km程の道のりをグレード10%程のアップダウンを繰り返す尾根道のはずだが、実際はやぶこぎとブナ森に阻まれた障害物走となった.どうやらトレランのコースは小沢峠(こざわとうげ)[4-5]までとなっているようで、その先はトレイルの様子が一転、かなりの藪漕ぎ状態.この先は信越トレイルの核心部でもあり、本格的な”手つかずのブナ林”が待っているはずだ.期待が高まる一方で、思いも寄らぬ苦戦が続く.

美しいブナ林だが、65L / 20キロのザックを持ちながらブナの枝を避けていくのは大変体力を消耗する.鍋倉山周辺のブナ林のトレイルは出来るだけ自然の状態を留めておきたいという配慮がなされており、トレイルに張り出した木々や枝をそのままの状態にしている.大雪で曲がってしまったブナ軒がトレイルに張り出している場合、その高さによって、かがむ、くぐる、ハイハイ、さらには一旦ザックを下ろして担ぎ直す、などを駆使することになり、絶妙なバランスで担いでいる荷物が体力を奪うウエイトと化す.これを数m毎に繰り返しながら進んでいく.

基本的には尾根を歩くが、途中少し崩落した箇所があったり、かなり細くなった尾根道もある.危険箇所というほどではないが、枝を避けながら藪を進む場合には、足下に十分注意する必要がある.

天気は曇りだが、気温30℃ / 湿度100%近い中を進んでいく.結局、一向にペースを上げられぬまま、鍋倉山到着は15時を過ぎる.大きく体を使いながらの行動で体温もあがり、すでに体力の消耗が激しくまずい状況.慌ててカロリーメイトを水で流し込む.長い行動時間も合わさり疲労感が増している.鍋倉山は信越トレイル・ブナ林の核心部であり、その美しさを楽しむはずが、思わぬ苦しみとなり気持ちもダウン気味.

一方、足を止めて周りを見渡せば、トレイルは美しく、景色に飽きることはない.途中には、トンボや蝶の群生地を通ったり、木々を渡る風が心地よく体を冷やしたり.いまでも秋に時間を作ってSection-4,5あたりをもう一度歩いてみたいとよく考える.


鍋倉山 – 黒倉山 – 関田峠 – 光ヶ原キャンプ場

鍋倉山で少し休憩をするが、雨が降り始めたのでレインウエアを着込みリスタート.黒倉山で若干の登りがあるものの、この後は関田峠まで3km程の下りとなる.黒倉山から先はブナ林の様子も穏やかとなる.さらに雨で気温も一気に下がり、軽快に下っていくことができた.少し暗くなりかけていたが、ここに来てようやく歩きながらもゆっくりとブナ林を眺める気分になった.

一時は、このブナ林が ”トレイル上の障害物” のような気分になっていたのだが、改めて気づく.”ブナはそこに住んでおり、わたしが通らせてもらっているのだ” と.雨はいつしか小降りとなり、やがて上がりそうな気配の中、少し落ち着いた気分で先に進む.

関田峠は16:40、その後若干登り返し、キャンプ場分岐点[5-2]に到着.ここからキャンプ場までは残り1km、約12%の下りとなる(明日は朝一にここを登ることになる).


光ヶ原キャンプ場

17:15、キャンプ場には日暮れ前に無事に着くことができた.小雨だが雨は相変わらず降っている.さらに二日間降り続いた雨で、サイトは全面的に水没気味だ.すでに誰もいなかったので、モラル的には多少問題ではあるが、日が落ちてから屋根のある調理スペースの東屋を間借りすることとした.壁などはないため、ここも床は水浸しであったが、野外のぬかるみにテントを張るよりかなりマシだと考えた.早朝人が来るまえに、跡形なく撤収する予定[LNT].

体は疲れている.今日明日あたりが一旦疲労のピークになりそうだ.精神的にも少し変化ができている.感覚が澄んできているような気がする.日々のメモが詩的になりつつある.また、書く量が増えてきている.このキャンプサイトは場所によっては電波が入るが、この東屋付近は安定しないようなので到着連絡のみにとどめた.

今回の旅のお供は、JETBOIL ZIP [Amazon / mont-bell].湯沸かしのみで調理をしないなら、そこそこ軽量で使いやすい.1週間程度なら200gのガス缶1個で運用できる燃費が魅力だ.今回の旅では、だいたい夜1L(夕食/朝食)、朝500ml(お茶/昼食)の湯沸かしをした.

日暮れとともに、北東の風が強くなるが、明日は天気が回復しそうな予報.雨が止めば朝方にはテントが少し乾いでいるかもしれない.早朝に一度目が覚めたが、綺麗に星が見えた.

光ヶ丘キャンプ場は、車道沿いでバンガローも立っている.通常の文化圏内でトイレも非常にキレイだ.駐車場もあるキャンプ場だが、この日の宿泊者は私一人だった.


信越トレイル・スルーハイク DAY 03

ぬかるんだコンディションに足を取られながら、高温・高湿度に体力をうばわれながら、ブナ林に行く手を阻まれながら、気温約30℃、湿度約100%の中を進んだ3日目.

総上昇量1,095mは苗場山をのぞくとトレイルトップ

いや”ブナはそこに住んでおり、わたしが通らせてもらっているのだ”

GPSログによるデータ:歩行距離: 15.8km / 総上昇量: 1,095m / 総下降量: 933m

信越トレイル・各セクション・目次


GREGORY BALTORO 65損傷

(おそらく)このトレイルで、枝などに何度もザックが引っかかり、ザックが破けてしまった(GREGORY BALTORO 65: 現時点では2つ前のモデル).その後の行程ではガムテープで補強しながらダマしダマし使った.少し古くなったが気に入っているザックなので、帰宅してからサムソナイト・ジャパンのカスタマーサービスセンターに修理を依頼した.

  • 修理期間:約1ヶ月
  • 修理費用:12,000円(税別)
  • 修理内容:ほつれ箇所を部分的に交換(生地ストックの都合で赤→黒)

ちなみに、近年、グレゴリーは店頭での修理依頼を受け付けておらず、ネットから直接申し込むことになる.その際、正規店での購入証明があれば送料が無料となるので、保証期間が切れても保証書は保管しておいた方が良い.



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